最新の歯周病の治療法

 2〜3年前(もう少し前からかもしれませんが)から歯周病の治療方法が変わりつつあります.

 歯周病も風邪などと同じような感染症で,お薬で治す方法です.

 歯周内科治療といって,まず飲み薬(抗生剤)と歯磨きするときに歯磨き粉の代わりに歯磨き用のお薬を使用し,歯周病菌とカンジダ菌(歯周病菌や虫歯菌を集めてくる細菌です)をほとんどお口の中にいないようにするお薬です.お口の中の歯周病に関する細菌がいなくなるだけで,歯茎の腫れや出血が無くなったりして,歯茎の状態がかなり改善します.

 次に歯周病菌や虫歯菌の栄養となる歯石,歯垢を取り除きます.そうすることにより歯周病は改善もしくは治癒します.しかし,歯を支えている骨が無くなっている重度や末期の歯周病に進行してしまっていると治療が困難になります.

 また,歯周病菌の再感染や虫歯菌は完全に居なくなるわけではなく増殖力も強いので,再度歯周病にならないよう,虫歯にならないように,定期的に歯石・歯垢・バイオフィルムの除去や歯周病菌の感染がないか位相差顕微鏡にて検査することが大切です.

 ただし,予防の為には,定期健診だけでは不十分で日ごろの歯磨きが大切です.

A. 従来の歯周病の治療法
 歯周炎は壊されてしまった部分を元通りに再生させることは難しく、歯ぐきは下がったなりの位置で腫れのないひきしまった状態に治ります.
第1回目
1)診査・検査
  視診・触診・打診・エックス線診査,歯垢の染め出し,歯周ポケットの測定などで歯やそ  の周りの状態を調べます.
2)歯周初期治療
 a)動揺している歯を針金などで固定します.
 b)咬合調整
 c)ブラッシング指導とプラークコントロール
 d)歯石除去

第2回目
1)診断・治療計画の呈示
  検査結果に基づき治療計画をたてて,その内容を説明します.
2)再診査
  歯石など歯の汚れをすべて除去した後,再び歯周ポケットを測定します.
3)結果が良くなるまで「歯周初期治療」を繰り返します.

第3回目
1)フラップ手術
 a)歯肉をはがし
 b)歯石や血ウミとともに炎症部の歯肉を切りとる.
 c)肉をもとどおりに縫い合わせます.

 約一時間程かかります.
歯肉溝切開 フラップの剥離 肉芽の剥離ルートプレーニング 縫合
B. GTR法
 GTR法は1982年,S.Nymanらにより発表された歯周病治療の新しい方法です
 歯石や血ウミおよび炎症部の除去後に"別の組織"が入り込まないように歯肉の下に"特殊な膜"を置きます.そうすることにより"膜"の下に象牙質とは接着していない有細胞セメント質による新付着と歯槽骨の新生がおこります.
C. エムドゲイン
 エムドゲインゲルの主成分(エナメルマトリックスデリバティブ)は、子供のころ、歯が生えてくる時に重要な働きをするたん白質の一種でできています.歯が生えたときと同じような強い付着機能をもつ無細胞セメント質の歯周組織再生します.エムドゲインゲルは,幼若なブタの歯胚(=しはい ; 歯の元になる組織)からエナメルマトリックスを取り出し、人間で拒絶反応が起こらないように一旦、滅菌と凍結乾燥したものです.
1980年前半から使用されていますが,これまで問題を起こしたことはありません.現在、世界39カ国以上で使用されています.当院でも多くの実績があり,歯周病の治療に高い効果が得られています.
当院ではこの方法の治療実績が多数あります.







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